13.　不倫相手に謝罪文を書かせたいのですが、可能ですか？

配偶者に不貞をされると、屈辱的ですし、非常に精神的に負担がかかります。相手を許せないと思うので、謝罪文を書いてほしいと希望される方も多いです。ただ、謝罪文を書くことは、不貞をした人にとって義務ではありません。法律でも、謝罪や謝罪文の作成を強要することはできないのです。不貞に関する裁判をしても、判決で謝罪文の作成命令を出してもらうことは不可能です。

また、実際に、謝罪文は相手が反省してこそ意味のあるものであり、無理に書かせた謝罪文には価値がないでしょう。法律によって無理に謝罪文を書かせることはできませんが、相手との話し合いにより、任意で謝罪文を書いてもらうことは可能です。

実際にも、慰謝料請求を行い、その中で相手に謝罪文の差し入れを要求するケースはよくあります。ただ、このとき謝罪文にこだわりすぎて、重要な慰謝料の支払の話ができなくなっては意味がありません。

慰謝料請求を行うときには、目的が何かをしっかり把握して、その目的に向けて話を進めることが大切です。最終ゴールが慰謝料の支払であれば、謝罪文にこだわりすぎるとかえって損になってしまうおそれがあります。