熟年離婚を考えている方へ
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目次
●熟年離婚とは
「熟年離婚」とは、一般に、長年連れ添った夫婦が離婚することを意味します。当事務所でも、毎年一定数、定年後に離婚を考えてご相談に来られる方がおられます。離婚の理由は様々ですが、熟年離婚に特有の理由としては、以下のようなものが多いように感じます。
・妻は、自分のことをお金を持ってくるだけの存在としか認識していない。思いやりを感じない。
・夫が定年退職し、家にいる時間が長くなったため、口論が増えた。
・以前から離婚を考えていたが、子供が自立するまで待っていた。
●熟年離婚で気を付けるべきこと
熟年離婚の最大の特徴は、若い夫婦に比べ、婚姻期間中に積み上げられた財産が多いということです。
ですから、離婚をする際には、財産分与や年金分割など、二人で築いた財産の分配に特に注意しなければならず、そのためには、離婚前の調査がとても重要になります。
●財産調査
・預貯金
通帳のコピーや写真があれば最も良いですが、最低でも、「どの銀行のどの支店に誰名義で預貯金口座があるか」を把握しておくことが重要です。
・不動産
特段、事前にやっておくべきことはありませんが、自宅の住宅ローンが残っている場合には、債務を負っている人(連帯保証人を含む)や残債務の金額を把握しておくと良いと思います。
・投資信託、株、有価証券
投資信託などを保有している場合には、契約している金融機関や証券会社を把握しておく必要があります。そもそも投資信託などを保有しているか分からないという場合には、通帳の記載などから保有の有無を推測するとよいでしょう。
・退職金
退職金は、既に支払われている場合はもちろん財産分与の対象になります。将来支払われる予定のものも、支払時期等によっては対象になる場合があります。夫(妻)の会社の退職金制度の有無を把握しておくと良いでしょう。
●年金分割
離婚時の年金分割の制度は、公的年金のうち、いわゆる2階部分である厚生年金や共済年金について、分割する制度です。分割するのは、年金そのものではなく納付実績で、簡単に言えば、一方が納めた保険料を共同で収めたものとして分割するものです。
●弁護士に相談する必要性
上記のとおり、熟年離婚の場合、夫婦で築いた財産の分配が多岐にわたるため、注意して話し合いをしないと、不平等な結果になるおそれがあります。その上、財産分与や年金分割には期限がありますから、離婚して時間が経ってから気付いても間に合わないかもしれません。
ですから、まずは一旦弁護士に相談し、やるべきことを整理してから離婚協議に臨むことが重要です。
弁護士法人ふくい総合法律事務所
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